最近になって家族会議を取り入れることにしました。
でも家族会議ってどんなふうに進めればいいの?
わからないなりに手探りで数ヶ月試してみたら、家族会議は会社の会議のようなものとは全く違う性質を持っていることに気づきました。
子供が自分の意見を言ってくれないから、親が常識の範囲内での平均値を調べて選択肢を与える
というのが今までのやり方でしたが、それでは親の時間がどんどん取られるだけではなく、子供が自分の考えを整理して意見を言う場がなくなってしまいます。
家族会議をやってみたいけどどうやるの?
というパパ・ママに向けて、どんなふうに家族会議を取り入れたかを解説します。
【家族会議のやり方】~事前準備


会議とはいえ家族でしょ?
と適当に開始してはグタグタになります。
参加する人全員が事前準備をしておく必要があります。
親がしておく事前準備
親が決めておくことは最低限3つあります。
- 議題(できるだけ一つに絞る)
- 開催日と時間
- 会議をする上でのゴール
会議初心者はまず議題を欲張らないことが大切です。
あれもこれも話したいことはたくさんあっても、まずは30分程度で終わりそうな議題一つだけに絞ります。
また議題を決めるときに、最終的にどのくらい話しておきたいのかもすり合わせておきます。
可能ならば議題に対しての価値観をお互いに聞いておくとスムーズです。



価値観は夫婦でも人それぞれやから、一つにまとめておく必要はないと思うねん。
ただ共有しとくだけ。



事前にどんな考えかを知っておくと落ち着いて話せるわよね。
子供がしておく事前準備
子供には議題と日時を伝えた上で、どんなことを話すのか考えをまとめておいてもらいます。
話す内容によって違いますが、話し方の基本を伝えておくと具体的に考えを言語化しやすいです。
【例えばこんな話し方があります】
・5W1H…誰が・いつ・どこで・何を・なぜ・どうする
・PREP法…結論→理由→具体例→結論
・ホールパート法…全体像→根拠・理由・事例→結論
・要望とメリット・デメリットを伝える
納得させるための根拠や理由は、アンケートを取ったり本で調べたりして、開催日までに用意しておくとベターです。



この表現は大人向けね。
子供の年齢や性格に合わせて噛み砕いて説明しなきゃ。



興味ありそうな内容でたとえ話がベターやな。
年齢や性格によっては自分の考えをまとめたり言語化したりが難しいので、子供の性格を考えて工夫をしましょう。
- 「ママの場合はこう」と言うような具体例をあげて説明
- 考えをまとめるための問診票のようなものを作って渡す
- 議題に関する本を読んで参考にしてもらう
【家族会議のやり方】~基本ルールを決めておく


会議をするなんて初めて、と言う子供が多いはずなので、基本的なルールを簡単に気めておくことが大切です。
我が家の場合は以下の3つです。
一人が話し終えるまで聞く
「大人も子供も、誰かが話している時は自分の考えは置いておいて、まず考えを聞く」
というのが一つ目のルールです。
兄弟がいると特に、どちらかが話している時に話をさえぎって自分の意見を話したくなることがあります。



歳が近い子はライバル心が強いからなー。



まずは親がもどかしくてもちゃんと聞く姿勢を見せるのがいいわね。
話し終えてから
「こういう場合はどうするの?」
などの話を広げるための質問を入れるのはありにしました。
まねをしないで自分の考えを言う
誰かの意見の後に「同じです」と言った内容の発言を禁止!というのが二つ目のルールです。
家族会議の目的の一つは、自分の意見を聞いてもらえる場を設けることでした。
つまり話すのが苦手でも、自分の考えを言うことを大切にしてほしいと考えました。
自分の考えであれば内容が少し被ってもいいので話すようにお願いしました。
楽しい場にする
3つ目のルールは楽しく話せる場にする、ということです。
話をするのが怖い
自分の意見を来てもらえないかもしれない
というイメージになると、家族会議の存続自体が危うくなってしまうからです。



これは子供のルールというか、親のルールやな。



圧迫面接みたいになっちゃうのやだもんね。
【家族会議のやり方】~どんなことを話す?


家族会議をするのに絶対に必要なのが「議題」です。
議題は欲張らずに1会議1議題にして深掘りするのがおすすめです。



逆にサクッと結論が出たらあっさり終わりにする回があってもよし!
あれもこれも話したくなったら次の家族会議の楽しみにとっておきましょう。
議題が全く思い浮かばない人は「議題を決める」ことを最初の議題にしてしまうのも面白いですよ。
我が家の議題を参考に紹介します。
時間の使い方のこと
まず最初に議題に挙げたのは時間の使い方についてです。
うちの子は家でダラダラしていることが多くて、時間がもったいないと感じることがよくありました。
ある程度「何時に何をする」のかを考えておけば、メリハリのある生活ができるのではないかと考えました。
平日バージョンと休日バージョンを一緒に考えてタイムテーブルに落とし込んでおけば、声かけもしやすいですよね。
ゲームをするルールのこと
ゲームは一日1時間というルールが元々あったのですが、何時にやるかを決めていませんでした。
ゲームをした後は「やることない」が口癖になって、つまらなさそうにダラダラしていました。
しなければいけない片付けや学校の準備を忘れていることも多く、何度もゲーム禁止にしたのですが、タイムテーブルを作ることによっておおむねうまく回り始めています。
お小遣いのこと
我が家ではお小遣いを3歳から月に500円をあげ始めました。


最近になってお小遣いのあげ方や金額について家族会議で本人たちの意思を聞いて見直すことにしました。
急に自分の考えや希望を話すのは難しいので、説明する会と考えを発表してもらう会に分けて、合計で4回お小遣いの改変について話しました。
その後お小遣い日のたびに「今月の頑張ったこと」や「来月がんばること」と話してもらい、お小遣いを渡すようにしました。



お小遣い日のたびに家族会議が自然に始まるから一石二鳥やな。




【家族会議のやり方】~記録をとっておく


家族会議をするにあたり、記録を取っておきましょう。
- 決まったこと…清書していつでも確認できる場所に貼るor保管
- 決まらなかったこと…次回の議題の材料に



前話したのなんやっけ?
って振り返るためにノートがおすすめ
書記は得意な人が担当すればいいと思いますが、子供が担当するなら話しながら書くことが負担にならないのかの観察をしておくことも重要です。
記録に夢中で自分の発言や人の意見を聞くのが疎かになってしまうようなら、親のサポートが必要です。
【家族会議のやり方】トライアンドエラーを繰り返す


家族会議を始めてみて、自分の思い通りに会議が進まなかったり結果が出ないことに気づきました。
「次までにお小遣いについて自分の気持ちを整理して希望をまとめてきてね」
と声をかけてのですが、そもそも自分の意見を話し慣れていないのでうまく話ができませんでした。
長男は親の顔色をうかがって「いいよ」といってもらえそうなことを探り探り話したり、次男は長男の意見を真似したりと、とても自分の意見とは言えない内容でした。
親の「こんなことを話してほしい」という声かけも、子供の「自分の意見を伝える」ということも、練習無くしてはうまくできません。



空気読みすぎな長男と、自分の意見を言うのが怖い次男。



大人でもこういう拗らせた感じの人いるわよね。
家族会議の目標は「答えを出すこと」よりも「考えや意見を共有する能力をつけること」だと私は考えています。
一度で答えを出そうとするのではなく、どんどん失敗してうまくなればいいのではないでしょうか。
これから先話をうまく聞いてあげられる親でいたいですし、子供にも考えを人に伝えられえる人になってほしいのです。
うまくいかいのも家族会議の一つのメリットだと考えています。
最後に~家族会議を取り入れて意見を言う練習を
「家族会議は家族で何かを決めるための場」
そう考えて家族会議を始めてみましたが、必ずしもそれだけが目的ではないことに気づきました。
家族会議を通じてうまく子供の意見を聞ける親でいたいですし、子供にも自分の考えを言語化する能力を養ってほしいと考えます。
最初からうまくはいきませんが、諦めずに定期的に家族会議を取り入れて「意見ができる場」を作っておくことは有益なのではないでしょうか。
うまくいくか自信がなくても、何を話していいのか迷っても、とりあえず家族会議を少しずつ取り入れてみることをおすすめしたいです。
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