子供が嘘をついてショック…
このまま嘘ばっかりつくズルい大人になるのではないか?
そんな風に考えて心配したことはありませんか?
子供の嘘は間違った対処をしてしまうと嘘をつくことが癖になったり嘘でごまかすのがうまくなったりと悪化してしまいます。
そもそもなぜ子供はうそをつくのか、嘘にどうやって対応したらいいのか、今まさに嘘ブームに対応中の私が解説します。
小学生の息子が嘘をつく事件
長男は6年生、次男は3年生で、喧嘩が絶えません。
喧嘩のせいでものを壊したり、相手にけがをさせたりも頻繁ですが、事件が起こるとからなず
「そっちが悪い!自分は悪くない!」
という嘘のつき合いが始まります。
今日は子供部屋の壁に穴が開いているのを見つけてしまいました。
速報
— えみぃ@モノヅクリ×ママ×ブログ (@emicomb_blog) October 14, 2021
本日、子供部屋某所にて、未確認生物の痕跡が発見されました。
いや、どうすんのこれ? pic.twitter.com/e5Fu9aqktP
説明を求めたところ、息子たちはどちらも「自分がやった」とは言いません。
話が矛盾するってことはどっちかが嘘ついてるんやん。
次男がやった!
は?やってないし!
3日に1度はこの展開で喧嘩が始まります。
小学生の息子が親に嘘をつく理由
嘘は悪いことと思いがちですが、小学生男の子が嘘をつく理由なんて「悪」ではないことがほとんどです。
ざっくり嘘の理由は3つあります。
めんどくさいから
子供は面倒な時に適当なうそでその場をしのぎます。
宿題すんだ?
う、うん。
済んだからゲームしていいよね?
(本当はまだだけど)
これよくあるパターンではないでしょうか。
別にだましてやろうとか大げさなことではなくて、今は目の前の面倒からちょっと逃げたいだけなんですよね。
この「宿題偽装問題」の私の対処法は、放っておくことです。
夜になって焦ってもいいし、朝早く起きて泣きながら済ませてもいいのではないでしょうか。
「今面倒でも後で面倒なのよりマシ」ということを勉強する機会になって、これはこれで勉強なんだと思います。
なんなら先生に怒られるのも、学校で恥かくのも経験のうち。
いい社会勉強になるわ。
「宿題終わったよ」という嘘はよほどでない限りは本人に任せておくのが私の考え方です。
【どうしても宿題をやらせたいときの方法】
私は放任主義ですが、そうじゃない人には私のような放っておくという方法は気になってしんどいかもしれません。
そんな人におすすめの言い換えがこれ!
「宿題何時に終わる予定?」
今面倒でも「今すぐ」と強要しなければとっさに嘘をつく回数もへりますよ。
信用していないから
相手のことを信用していないと、言いたくないことを嘘でごまかします。
これは大人でも同じで、腹を割って話すくらい信頼の置ける関係性ではないとなんでも素直に話せないのと似ています。
「怒らないから言ってみな?」はズルい!
こんな声かけで追い詰めて自白させておいて、怒ったり罰を与えたことはありませんか?
または次に起きた事件の時に持ち出して、ねちねち言ってしまっていませんか?
これを繰り返すと信頼がなくなるのはすぐです。
私もよくやってしまいがちなのですが、正義感や責任感が強く、悪い子になってほしくないという思いからつい言ってしまうんですよね。
ズルはよくないと教えたいのに、自分がズルい方法を使ってしまっては説得力に欠けます。
・「怒らないから」と発言した以上はその場で水に流す
・「そこそこ怒るけど許してあげなくもないから言ってみな?」
この2通りがズルくない方法なのではないでしょうか。
「今ならげんこつで済ませてあげなくもない」
って言いながらよくグーを握りしめてる。
それここで言ったら児相に通報されるんじゃ…?
ありきたりな言葉ですが、信用してもらうのは長い時間がかかりますが、信頼を失うのは一瞬です。
誠実な対応を積み重ねてなんでも聞いてもらえると信頼してもらう関係性を目指したいですね。
自己防衛したいから
怒られたくなくて、自分を守るために嘘をつくパターンもあります。
これには先天的な原因と後天的な原因があります。
【子供が自己防衛のために嘘をつく二つの原因】
先天的な原因 | HSC(ハイパーセンシティブチャイルド) メンタルが人より繊細で、叱られるのを極端に嫌がる |
後天的な原因 | 過去の怒られた経験がトラウマになっている |
【先天的な原因なら】
・子供の性格を分析して丁寧に接する
・嘘をついていないタイミングで他人事のように話す
【後天的な理由なら】
・自分に非があるトラウマならちゃんと謝る
・心当たりがない場合、安心感を積み重ねて解消を目指す
僕はどうやらHSCというやつです。
どっちにせよ丁寧に接しましょう、ってことな。
小学生の息子の嘘の対処法
自分の子供が嘘をつくなんて許せない!
頭に血が上ってしまいがちですが、まず大げさに考えるのをやめましょう。
私もたくさんの失敗をし続けていますが、怒鳴ったり追い詰めたりしたところで、お互い後味が悪くなるだけでした。
失敗を重ねないために私が息子に嘘をつかれたときの思考回路はこんな感じです。
【息子が嘘をついたときに私が考えること】
・嘘以外の叱るべきことをリストアップする
…喧嘩が原因で何かを壊した時の嘘なら「喧嘩はよくない」など
・嘘をついた理由を想像する
…先述した3つにあてはめると想像しやすい
・今後同じ事件が起こらない方法を考える
…嘘をつかないといけない局面を減らす
冷静になるために「親側の人間性が問われている大喜利」くらいの気持ちがちょうどいいのではないでしょうか。
自己防衛や信用されていないことによる嘘なら、一度笑いに変えてから気持ちを切り替えて、あとで真剣に話すのも有効です。
話す方法が難しいという人に向けて、話し方のコツを3つ解説します。
時間・場所・人を変えて話す
一度落ち着くためには時間をおいて場所を移動し、できれば対応する人を交代するのが有効です。
接客業をしていた時のクレーム対応法が参考になりました。
【こじらせないためのクレーム対応】
人は怒ると落としどころがわからなくなるので、一度環境を変えて気持ちの切り替えをしてもらうとクレーム対応がしやすい、というもの。
レジで怒っているなら、別の社員がお詫びをして「こちらでゆっくりお聞かせいただけますか」とさりげなく「場所と人」を変えるのです。
親子関係に応用するとこうです。
5分でも10分でも、すこし時間をあけるとずいぶん話しやすくなります。
可能ならお互いが落ち着いて気持ちを切り替えられるまで待ちましょう。
・兄弟がいる場所
・テレビなどが視界に入る場所
などは集中力が持ちません。
静かで邪魔が入らないところに移動しましょう。
ママが怒っていたらパパと交代するなど、できれば感情的ではない人と交代する方が質のいい話ができます。
全部やんの大変やからその時できるやつだけやるねん。
お互いに客観的になってから話す
お互いに感情的だと有益な話ができません。
親が怒っていたり、子供がごまかしたり逃れようとしているときに真剣に話しても、お互いに質のいいコミュニケーションにはならないでしょう。
【客観的に話を聞くために有効なリセット方法】
【親側】
・怒っているなら我慢せず怒りをぶつけてリセット。
・子供じゃないところで発散させてリセット。
【子供側】
・怒られ終わったと認識させて、防御しなくていいとわかってもらう。
・習い事や食事など、別のアクションを挟んで怒られていたことを忘れてもらう。
このように一度お互いに怒りとコミュニケーションを切り離す工夫をしましょう。
嘘をついた・嘘をつかれたことを客観的に考えられるようになってから、本質的な話をしましょう。
- 嘘をついた理由
- 嘘をつかないといけなくなった経緯
- 嘘をついたきっかけになった出来事
嘘について話ができたら、これから同じ理由で嘘をつかない予防法まで話し合えるとベターです。
自分の感情を話す
もしも信用されていなくて嘘をつかれたとしたら、自分が至らなかったせいだと悲しくなりますよね。
そんな気持ちを素直に話すのもおすすめです。
「なんで嘘つくねんコルラー!」
よりも
「本当のことを言ってもらえなくて悲しい」
の方が伝わるよね。
一方的に叱られるよりも、人を悲しませてしまったとわかってもらう方が子供の感情も動きます。
大人でも誰かに叱られるより。目の前で悲しいと泣かれた方がショックを受けるのではないでしょうか。
ですが嘘をついて泣くのは本末転倒なので、自分の素直な気持ちを伝える、という芯がぶれないように気を付けましょう。
小学生の息子の嘘でやってはいけないこと
嘘をつかれたらやってはいけないこと、結構たくさんあるんですよね。
実はこの「やってはいけないこと」を毎回旦那さんがやってしまうのがモヤモヤしていて、気持ちの整理のためにこの記事を書いています。
ここまで読んでもらってアレですが、実は旦那さんの対応がモヤるから八つ当たりで書いてます…
私が旦那さんを観察して感じた「やってはいけないこと」ベスト3を解説します。
自分も嘘をつく
子供の嘘を懲らしめようと、自分も嘘をついてしまうのはダメです。
特にやりがちなのが、できもしないことを脅迫のように言ってしまうこと。
・嘘をつく子なんていらないから出ていけ
・本当のことを言わないと追い出す
・警察を呼んで逮捕してもらおう
旦那さんはひたすら
「調べればすぐわかるぞ!」
って脅してる…
脅しは最初こそ効果がありますが、一番手を焼くであろう思春期に向けて、信頼の貯金をすることができません。
嘘に対して嘘で対応しても根本的に解決にはならないことを忘れないようにしましょう。
問い詰める
「本当のことを言いなさい!」
と問い詰めるのも子供にはよくありません。
自己防衛のための嘘なら、「次からもっと嘘で固めよう」と悪化する原因になります。
信用不足の嘘なら、恐怖で支配するのは逆効果です。
面倒でついた嘘なら、今度はコミュニケーションそのものが面倒という考え方になりかねません。
どんな理由でも、子供の嘘を片っ端から問い詰めるのは得策ではありません。
安易に問い詰めるのはやめましょう。
過度に叱る
ある程度叱ることは必要ですが、トラウマにならないように程度を考えて叱りましょう。
例えばヒートアップしてこんな発言が出たら要注意です。
・生まなければよかった
・嘘をつく子なんて大人になったら犯罪者になる
・もううちの子じゃない、いらない
人格を否定する言葉は、どれだけ子供に非があっても使ってはいけません。
「嘘をつかれるの嫌い」は問題ありませんが、「嘘をついたからあなたのことが嫌い」はちょっと問題ですよね。
さらに自分の気が済むまでくどくどと叱り続けるのもトラウマになるため、あらかじめ着地点を決めて叱り始めるのがおすすめです。
このくどくどパターンはママが昔やってたやつだよね?
昔のことは記憶にございませんな。
将来のことと今現在のことを切り離して伝える
子供が嘘をついて心配になるのが「嘘をつく大人になるのではないか」ということ。
今嘘をついているのは今の話、将来嘘をつく癖が心配ならやるべきことは「嘘は悪」ではなく「嘘をついてもいいことは起きない」と分かってもらうことです。
- 嘘をついても面倒からは逃げられない
- 信用して本当のことを言う方がつながりが深まる
- 嘘をついてまで自己防衛しなくてもそんなに怒られない
こんな経験の積み重ねで子供の嘘つき癖を少しずつ直しましょう。
最後に~子どもが嘘をついたら経験を積むチャンス
子供の嘘は特に悪いことではありません。
いうなれば楽に生きるための知恵を探している途中。
嘘をついたら楽ができるのではないか、という仮説を立てて実験をしている最中なので、実験としては「失敗」と納得してもらうのが子供にとって必要な経験です。
- 嘘に対して嘘や脅しで対応しない
- 感情的に怒ったり罵ったりは逆効果
- 嘘をついた理由を分析して予防法を考える、を繰り返す
こういった対処は即効性がなくて時間も手間もかかってしまいますが、将来的なことを考えると非常におすすめの方法です。
面倒でも少しずつ「嘘をつかなくてもいい関係」を目指してみませんか。
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