ダイエットしてはリバウンドする!
ダイエット中の停滞期がつらくて挫折した!
この二つに共通するのは「セットポイント」という概念なのはご存じですか?
体重のセットポイントとは平たく言うと「いつも大体このくらいの体重かな~」というもの。
このセットポイントを操れれば、ダイエットにつきもののリバウンドと停滞期を乗り越えられます。
この記事ではセットポイントにまつわるホルモンと、セットポイントの操り方を、知識ゼロの人向きに簡単に解説します。
ダイエット失敗経験のある人も楽して痩せたい人も必見です!
体重のセットポイントとは?
体重のセットポイントとは脳が決めた標準値のようなもので、ホメオスタシス(生体恒常性)とも呼ばれています。
セットポイントは環境に左右されて体調を崩さないための人間に備わった適応能力で、平熱があるのもセットポイントの一つです。
例えば体重のセットポイントがおおよそ50キロだとすると、食べ過ぎたり食べなさすぎたりしたときに基礎代謝や食欲などをコントロールして50キロを維持しようとする作用です。
ダイエットに停滞期やリバウンドがあるのはこのためです。
じゃあダイエットするだけ無駄ってこと?
無駄ちゃうで!
まずセットポイント変えましょうって話。
体重のセットポイントに関係するホルモン
セットポイントに関する具体的なホルモンを2つ紹介します。
- 脂肪を蓄積する働きのあるインスリン
- 食欲をコントロールするレプチン
ダイエットに関するホルモンはたくさんありますが、今回はセットポイントに関係するこの2つのホルモンについて解説します。
インスリン
インスリンはそもそも食後の血糖値の急上昇を抑えるホルモンで、血液中の糖分を脂肪に変えることで血糖値を下げようとします。
つまり平たく言うと、糖質を一気にたくさん食べたときに体内で糖を脂肪にするのがインスリンです。
糖質制限ダイエットはインスリンを分泌させすぎへん方法やねん。
レプチン
レプチンは食欲を抑えるためのホルモンです。
脂肪細胞から分泌されるホルモンで、脂肪細胞がたくさん増えて「これ以上必要ない」と判断するとセットポイントを保つために分泌されます。
たくさん分泌されればいい、というわけではなく、少ない量でもしっかり作用するのが理想です。
ということで続いてしっかり働くかどうかの話ね。
感受性と抵抗性
インスリンとレプチンが正常に働くことでセットポイントが保たれ、太るのも痩せるのも大変になります。
でも太るときって太るわよね。
そやねん。
それ正常に働いてないってことやねん。
体内でホルモンが分泌されると受容体という部分で吸収されて効果を得るのですが、その受容体が正常に機能しなくなると効果を得るため過剰分泌されてしまいます。
キャッチボールに例えると、確実に球を取れるなら1球で足りますが、取るのがへたくそならたくさん投げないといけません。
インスリンの感受性(効きやすさ)が下がるとその分たくさん分泌されてしまい、それが癖になって脂肪を蓄えやすい体質になってしまいます。
レプチンの抵抗性(効きにくさ)が下がると、「おなかいっぱい」と感じにくくなってしまい、結果過食気味になってしまいます。
体重のセットポイントを下げるには?
体重のセットポイントを下げるには、セットポイントにかかわるホルモン、インスリンとレプチンの癖を直す必要があります。
セットポイントが適正体重から大きく外れている人は特に、インスリンとレプチンの働きを正常に戻しましょう。
参考までに、生活習慣病になりにくい適正体重は日本医師会のHPで自動計算できます。
インスリン分泌量を減らす食べ方
インスリンの過剰分泌を予防するには、
- 食物繊維など、消化に時間がかかるものをたくさん食べる
- 生成されていない炭水化物を摂る
【例】白米→玄米、小麦粉→全粒粉、うどん→10割そば - 食後に軽い運動で血糖値を下げる
といった方法があります。
生成された炭水化物は吸収が良すぎるため、血糖値が急上昇しやすい傾向があります。
遅めの昼食に菓子パンとおにぎりドカ食いは危険!
食後の運動を始め血糖値に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
インスリンの分泌時間を減らす
インスリンは食後の血糖値が上がったタイミングで分泌されるため、食事をしない時間を作るのも効果的です。
食事を一定期間経つファスティングをするとインスリンの分泌時間を減らすことができるため、インスリンの過剰分泌を改善することが可能です。
ファスティングの方法は16時間の半日断食から2~3日食事を抜く方法まで様々です。
我流で行うと危険なので、ぜひ予備知識をしっかり入れてから行ってくださいね。
【関連記事】ファスティングのモチベーションを保つ方法
レプチンを活性化する
レプチンの恩恵を受ける方法は3つあります。
- 20分以上時間をかけて食べる
- 質のいい睡眠をとる
- レプチンを活性化する効果のあるものを食べる
一つずつ解説します。
20分以上時間をかけて食べる
レプチンは食べ初めてから20分後に分泌されます。
早食いは太ると言われているのはこのためです。
味わってよく噛んで食べることでレプチンが分泌され、程よいところで満腹を感じることができます。
質のいい睡眠をとる
睡眠時間が極端に減ってしまうと、レプチンの代わりに食欲を増進させる「グレリン」が分泌されやすくなってしまいます。
レプチンを正常に分泌させるには8時間睡眠が理想ですが、短くても5時間は睡眠時間が必要です。
レプチンを活性化する効果のあるものを食べる
キャベツや大根、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜にレプチンを活性化させてくれる効果があります。
つまり、アブラナ科の野菜を最初によく噛んで食べる食事しつつよく寝ましょうってことちゃう?
野菜から最初に食べましょうってダイエット法は理にかなっているのかもね。
体重のセットポイントはじわじわ下げるのがおすすめ
体重のセットポイントを下げるテクニックはあるのですが、今すぐにサクッと下げられるわけではありません。
生活習慣を見直して、ホメオスタシスを上書きする必要があるため、自分が無理をせずできることを継続するのが近道です。
無理をして一気に下げても、継続ができなければまた元のセットポイントに戻るのも時間の問題です。
即効性がありそうなものではなく、毎日忘れずにできて、1年ストレスなく続けられるもの、といった基準で選ぶ方が結果が出やすいでしょう。
最後に~セットポイントをうまく利用して楽に痩せよう
私がこの記事を書いたのは、何度も不摂生でリバウンドをしているからです。
リバウンドといっても今考えれば一度下げたセットポイントをわざわざ上げるような行為を繰り返したことによるものです。
このセットポイントの仕組みを知っていれば、断食で痩せた分が半年~1年で戻ることもなかったのに、と何度後悔したことか。
せっかく苦労して痩せるのならインスリンとレプチンの仕組みを理解して、我慢より知識を活用したダイエットをおすすめしたいです。
ぜひ健康的にきれいに痩せられるように、まずはセットポイントを意識してみてくださいね。
コメント
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