長男は指しゃぶり歴11年の代ベテランです。
生まれたときから、どころか胎児の時からずっと親指を離せません。
そのことをいろんな人から指摘されて、1歳を過ぎたあたりからいろんな方法で指の卒業にチャレンジしてきました。
たまに「親の愛情不足」なんて言う人もいますが、それは一昔前の迷信で、指しゃぶりには本人なりの理由があります。
とはいえ歯並びのためにも集団生活のためにも、やめるに越したことはありません。
実際私が試したおすすめの方法10個と失敗した原因、さらにいろんな人からアドバイスをもらった指しゃぶりそのものの原因についてまとめました。
指しゃぶりの原因は?
指しゃぶりは吸啜(キュウテツ)運動と呼ばれる、母乳を飲むための練習として始まります。
やがて母乳を飲むときの安心感を擬似的に求めて指をしゃぶるようになります。
安心感を求めるための行為がやがて癖として定着してしまうのが、世のママを悩ませる指しゃぶりがやめられない原因です。
安心感を求めての行為であるため、寝る前だけは指しゃぶりがやめられない、という子も多いのです。
寝る前に特定の毛布やぬいぐるみがないと寝られない、という子が多いのと同じ理由です。
指しゃぶりはなぜしちゃだめなの?
指しゃぶりは歯が生え始めたら歯並びを守るためにやめる必要があります。
やめられないと本来垂直に生えるはずの歯が斜め前に向かって生えてしまう開咬という歯並びになってしまいます。
こちらが長男の歯並びです。
ちょっとわかりにくい写真やけど、歯医者さん言ったらすぐばれるねん。
実は私も5年生までやめられなかったのですが、前8本がかみ合いません。
指しゃぶりが長引くと開咬になってしまうため、歯が生え始める1歳前後から、指しゃぶりをやめられるように工夫が必要です。
年齢別におすすめのやめる方法と私の失敗した理由を解説します。
乳児期の指しゃぶりをやめさせる方法
乳児期に辞めさせる方法は優しめの声かけです。
すぐにやめさせなきゃとイライラするのではなく、気長に少しずつ時間を減らせれば十分です。
10ヶ月くらいで言葉が少しずつ出始めて、1歳半くらいで2語文を話し始めるお子様もいるほど、子供のコミュニケーション能力は高く、特に大好きなママの言葉はよく理解できるでしょう。
吸啜運動はもう必要ないことをその子にとってわかりやすい言葉で話した上で、寝かしつけの時には指をしゃぶる方の手を優しくつないであげるのがおすすめですよ。
幼児期の指しゃぶりをやめさせる方法
長男は3歳から幼稚園に通い始めました。
天真爛漫で楽しいことが大好きな長男で集団生活には時に不安がなかったのですが、入園してみたら人が変わったように大人しくなり、同時に指しゃぶりもひどくなってしまいました。
外で緊張してるぶん心が疲れててんよなー。
精神的なケアもしつつ、様子を見て無理のないように作戦を遂行しなければなりません。
していないときに褒める
いろんな方法がありますが基本になるのは乳児期と同じコミュニケーションです。
どんな方法にせよ一緒にぜひやって欲しいのが指をしゃぶっていない時に褒めるということ。
いろんな育児書でも目にした方法です。
子供はママのことが大好きで、ママを喜ばせたい生き物です。
している時に叱るよりも、していない時に褒める方が効果は目に見えてあります。
いきなりやめるんはムズいから、ちょっとずつ時間減らす目標にしとこ。
- このテレビ見てる間はやらない→やれたえらい!
- お昼ご飯まではやらない→やれたえらい!
- 起きてる時はやらない→やれたえらい!
といったように目標を決めて、できたときのフィードバックを入れつつ、コツコツと辞められた時間を積み上げましょう。
グッズに頼る
リカちゃん人形の靴が誤飲防止のために苦いのはご存知ですか?
それと同じ原理で爪を苦くしてしまおう、というのがこのバイターストップです。
苦い系のマニュキュアはたくさん発売されていますが、これが一番古くから愛されてて信用できるという理由で選びました。
【失敗例】
長男は苦いよりも指がしゃぶれない方が我慢できなかったらしく、苦いのは数日で慣れてしまいました。
これをやるのならまずは指しゃぶりをやめるように言い聞かせて、苦いのを塗ることを納得してもらって、応援しながら使いましょう。
寝てる間にこっそり塗っても、数日で苦味に慣れてしまう子もいるようです。
バンドエードを貼る
バイターストップと似た方法ですが、しゃぶるのが特定の指ならバンドエードを貼る方法が簡単です。
長男は無類のトミカ好きで、トミカのバンドエードはかなりの効果がありました。
これも他の方法と同様に、やめることとやめるためにバンドエードを貼ることを話してからだと効果アップします。
親指に顔を書く
バンドエードだとすぐ剥がれるので次に試した方法が指に顔を描く方法です。
これは油性ペンだけでできるので簡単ですね。
腹話術をプラスして遊びの要素をと入り入れつつ、楽しく辞められるといいですね。
小学生の指しゃぶりをやめさせる方法
幼稚園で何度っか辞められそうな感じがしたのですが、行事ごとや進級などのタイミングが重なって失敗が続き、いよいよ辞められないまま小学生になってしまいました。
忙しくする
長男を見ていると外では恥ずかしくてやらないようだったので、思い切って家にいる時間を極端に減らしてみました。
習い事を初めて、放課後は夕方まで外遊び、家にいる時も退屈しないように、当時ハマっていたレゴの本を図書館でたくさん借りてきました。
とにかく起きている時間だけでも親指の存在を忘れさせて、たまに褒めることをしました。
最近指しゃぶってへんやん、やるな!
もうそんな暇ないんだもん。
長男が大好きなレゴでいろんなものを作ってもらうようにお願いすると、モチベーションも上がって忙しくなりますよ。
小学生ならプログラミングを趣味にしてみるのはいかがでしょう。
【失敗例】
私も長男もインドア派でおまけに私は人見知り。
なのにスポーツ系の習い事を増やそうとしたり外遊びを張り切りすぎてしまいました。
指しゃぶりをやめるのは長期戦になるので、長続きしない方法は現実的ではありません。
わさびを塗る
バイターストップに似た方法ですが、手にワサビを塗って水で洗い流す方法です。
水で流してもワサビの香りって簡単に取れなくて、指をしゃぶるのを躊躇してしまいます。
冷蔵庫に常備してる人は、ぜひお試しあれ!
言うまでもなく食品なので体には無害ですし、スーパーで気軽に変えるのがいいですね。
【失敗例】
手がワサビ臭くなるので、ご飯の時など手を顔に近づけるたびに「あー」と悶絶していました。
効果テキメンでしたが、鼻をかんだり指しゃぶり以外の不便さからそのうち塗らせてくれなくなりました。
最初に塗ることを納得して頑張ってやめることを決心させることが大切です。
開咬の写真を見せる
百聞は一見に如かず、という言葉もある通り、指しゃぶりをし続けると開咬という歯並びになります。
まあいわゆる出っ歯やな。
「開咬」で画像検索をしてたくさんの写真を見せました。
一緒に歯の矯正がどのくらい大変かや、どのくらい高額か、時間もかかっていいことはないと説明しました。
見た目にかかわることなので、女の子は特に効果がありそうです。
専用のハンドクリームを塗る
全然やめられないことにイライラした私を見かねた旦那さんが買ってきたのがハンドクリームです。
指しゃぶり専用なので、苦いのに体には無害です。
指をしゃぶりまくって荒れた手にも優しいですし、何より相当苦かったらしくて一時期は辞められました。
ただし、手洗いのたびにこまめに塗る必要があるので、構ってあげられる余裕がある時にトライしましょう。
お正月とかゴールデンウイークとか、連休で暇な大人が余ってる時がいいで!
【失敗例】
我が家に何日も余っている大人がいなかったため、ハンドクリームをこまめに塗れなくなりました。
本人がノリノリなら、自分でハンドクリームを塗ってもらうのも一つの方法かもしれません。
別の癖に置き換える
スクールカウンセラーの先生におしえてもらったのが、害が少ない別の癖に置き換える方法です。
2年生の時に長男は中間反抗期で荒れまくっていました。
スクールカウンセラーの先生に相談したついでに指しゃぶりのことも相談しました。
先生の見解はこんな感じ
- 癖は大人ですらある
- 癖は脳を落ち着かせるためにやる
- 癖を無理に奪っても別の癖がはじまるだけ
- 周りの人に不快感を与えないような癖に置き換えるのがおすすめ
この手の質問はよくあるらしく、先生は指しゃぶりの代わりに鉛筆キャップをかじらせてみてはどうかと提案してくれました。
で、購入したのがこちら。
食品用のシリコンで、特に変な匂いもしません。
ガジガジやっていることもありましたが、ちぎれることはありませんでした。
長男の小学校のスクールカウンセラーの先生は、相談したら学校での日常生活を観察してくれたり、一般的なクラスでも適応できるのかをジャッジしてくれたりと頼りになる先生でした。
悩みが深刻な人は、一度スクールカウンセラーの先生に相談してみるのもおすすめです。
【失敗例】
指をしゃぶりたくなったらこれをしゃぶっていい、というのを「これならずーっとしゃぶってても怒られない」と捉えてしまった様です。一日中手放せなくなり、私が見るに耐えられなかったので回収しました。
指しゃぶりをやめさせるタイミング
指しゃぶりをやめさせるのに重要なのが、タイミングを見計らうことです。
指しゃぶりは心を落ち着かせるための行為が由来となっている場合が多く、安らぎを1つ奪うことを覚悟しなくてはなりません。
その分を親として代わりの何かでいかに埋めてあげられるかが成功の鍵になります。
【こんなタイミングは避けた方がベター】
・進級や入園・入学など環境が変わる時
・学校や幼稚園の行事など、何か頑張っている時
・友人関係がうまくいっていない時
・引っ越しや久しぶりの帰省など、生活自体が普段と違う時
・歯が生えてくる時(安らぎというよりは気になって触っちゃう)
例えば入園前の3月に焦って辞めさせても4月にストレスでまた始まる、なんて失敗もしました。
できるだけ普通の日常が続くタイミングを狙って、大人も一緒になって本気で取り組むことが大切です。
また一番強いストレスになりうるのが、弟や妹ができた時。
ママを取られたと感じたり、「お兄ちゃん・お姉ちゃんでしょ!」と甘える気持ちをシャットダウンされたり、安らぎが欲しくなるタイミングかもしれません。
私の兄弟に関する考え方は、無理をして平等に接しようとしない事です。
最後に~子供の心に寄り添って気長に付き合おう
子供と言えど性格は全く違うので、どの方法がいいかはその子によって違います。
一気に辞めさせるのではなく、気長に少しずつ回数を減らすつもりでいろんな方法を試してみましょう。
成功させるにはコミュニケーションが鍵になります。
- 叱らない
- 心が安定しているタイミングを見極める
- 本人にやめなくてはいけない理由を話してやめる決心してもらう
- グッズを使うときは本人が納得してから
- グッズの効果は永遠ではないので、効果があるうちに辞めれるように声かけを
歯並びは後々矯正でなんとかなりますが、叱りすぎてトラウマになってしまってはどうしようもありません。
気負わずゆるく、コミュニケーションのひとつとして楽しんでチャレンジしてみてください。
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